シゼン・スパークリング甲州 2016 750ml/富士山ワイナリー

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富士山ワイナリー


富士山の南山麓に位置する富士宮市に開設された富士山ワイナリーです。2012年、ジャパン・ワイン・プロジェクト(The Japan Wine Project)の立ち上げとともに開設されました。

国際的に評価されるワインを造るため、コンサルタントとして、私たちは高名な醸造家にしてボルドー大学でも教鞭を執るドゥニ・デュブルデュー教授(Denis Dubourdieu)を招聘しました。

数年前から自社畑でもブドウ栽培を行っていましたが、2012年には、初めて自社畑でブドウを栽培し、さらにはすべてのワインを富士山ワイナリー内で醸造することが可能になりました。


シゼン・スパークリング甲州


シゼン・スパークリングは、地元で栽培された甲州ブドウを100%使用し、トラディショナル方式で最低2年間の瓶内熟成を経て造られています。日本食と確実にマッチするこのワインは、他の品種を一切ブレンドせず、樽でのシュールリー熟成や過度なマロラクティック発酵を避けて甲州種のピュアな果実味を引き出しています。

ボルドー大学醸造学部の学部長であり、著名な白ワインの権威として名を馳せた故ドゥニ・デュブルデュー教授は、たびたび日本を訪れ、甲州種の科学的特徴と味わいの調査のために幾年もの歳月を費やしてきました。デュブルデュー教授は、糖度の低いポルトガルのヴィーニョ・ヴェルデと高い酸を持つシャンパーニュのシャルドネという2つの成功例を挙げ、甲州種から酸が高くアルコール分の低いスパークリングワインをトラディショナル方式で造ることを提案しました。

ブドウ畑は、全てサステナブル(環境保全型)農法での栽培を徹底するためワイナリーが直接管理し、食用ブドウに一般的なペルゴラ方式で栽培する畑の収量を極力制限し、フランスに伝統的なVSP方式で栽培する畑のブドウを一部加えています。VSP方式をとることで生産量は落ちますが、葉の両方向からの光合成を可能にし、日照量が増えることで凝縮感の高い果実味が得られます。畑は全て標高500メートル以上と日本国内でも屈指の高地にあり、夜は涼しく昼夜の寒暖差が大きいため、偉大なワインに欠かせない理想的な酸度を得ることが出来ます。

ブドウは、果皮由来の苦みを避けるようにやさしく圧搾し、酸素との接触を最小限に抑えることで、日本食の繊細な味わいにマッチするフレッシュで生き生きとしたアロマと風味を引き出しています。このような醸造手法をとることでドザージュを最小限(エクストラ・ブリュット)に抑えることができ、甲州種のピュアな果実味が引き立ちます。仕上げに瓶内熟成の期間を2年以上とることにより、ブドウに本来備わっているユニークな個性を覆い隠してしまう酵母の風味を過度に引き出すことなく、ワインにふくよかなボディを与えます。

2016ヴィンテージのアッサンブラージュは、シャンパーニュ騎士団の団長も務める著名なシャンパーニュの作り手ブルーノ・パイヤール氏と日本食シェフ、マリアージュのエキスパートを含む専門家集団によって行われました。

<外観>ライトグリーンの煌めきを湛えた美しいライトイエロー。気泡は非常に細かく、極めて長く持続し、グラスの表面へと上昇してゆきます。このタイプの泡立ちは、トラディショナル・メソッドで造られた素晴らしいスパークリングの証です。このような上質な泡立ちは、シャンパーニュによく見られる泡立ちです。

<アロマ>アロマは存在感を湛えつつも、軽く柔らかな香りです。仄かなトースト香に焼きたてのパンの皮のニュアンスが香り、フレッシュで心地よい青みが感じられます。

<味わい>口に含むと、アルコールと酸のバランスが絶妙です。ふくよかな味わいでシルキーな口当たり。とても長い余韻を持ちますが、軽やかな質感です。非常に丸みのあるドライな味わいで、甘みはなく、程よい酸味が感じられます。

<後味>奥深い味わいが後味まで続き、長い余韻が広がります。微かに感じられる心地よいほろ苦さは、この「シゼン・スパークリング甲州トラディショナル・メソッド」が非の打ちどころのない状態で熟成してゆくことを示しています。

■テクニカル情報■産地:静岡県朝霧高原・山梨県牧丘品種:甲州ブドウ100%アルコール:12%ドザージュ:3g/L収穫:10月瓶内熟成:2年以上デゴルジュマン:2019年12月年間生産量:3,000本


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