ピエール・ギヨン・ピアーズ
ピエール・ギヨンはラングドックエリアのカルカッソンヌで2021年を初ヴィンテージとしてワイン造りを始めました。同じくカルカッソンヌの生産者で弊社が取り扱うピエール・ルッスと仲が良く、私たちは彼の紹介でピエール・ギヨンと出会いました。
ピエール・ギヨンがナチュラルワインと出会ったのは2007年(当時19歳)、芸術専門学校に通っていた頃父親がペルピニャン付近でBuena Bocaというナチュラルワインバーを始めた事がきっかけでした。その後自然とワインに興味が芽生え、当初は父親の仕事を時々手伝いながら週末は頻繁にサロンで試飲を重ねたそうです。
学校卒業後はトゥールーズで友人とシルクスクリーン印刷の会社を立ち上げ、しばらく芸術活動を続けていました。その間、ワインへの興味は途絶えることはなく、2017年に初めて個人消費目的で山葡萄から20Lのワインを作ったそうです。2019年には会社の仕事と並行してドメーヌ・チュロニス、翌年2020年にはペシゴ(シルヴァン・ソー)で修行を積む中、コロナ禍の打撃により事業を撤退し、ワイン造りの道へ進むことを決意しました。
彼の印象はエネルギッシュでワイルド感がありますが、会話中は常に笑顔で人当たりが良く、優しい人柄が伝わってくると同時に、ワインに対する深い愛情が感じられます。醸造過程の中で、マセラシオンやプレス時など、その時の香りや味わいなどの感覚を大切にして、どのようなキュヴェを造っていくのかを考えます。芸術的な側面や豊かな感受性による感覚がワイン造りの大部分を占めるスタイルの生産者です。
*葡萄畑について。
●ソーヴィニョン・ブラン:マルラスエリアにある粘土石灰質土壌。樹齢10年、南西向きで既にビオ認証済みの畑で、豊かなミネラルが特徴的。
●カベルネ・フラン、アリナルノア:シスト/花崗岩土壌。樹齢30年、南西向きで現在ビオへ転換中2年目(2022年時点)。
ビオディナミ農法、トリートメントは硫黄と銅及びティザンヌの調合剤を使用。
ブル(白微発泡)
ソーヴィニヨン・ブラン。酸と飲み心地の軽やかさを求めて、ブリックス21度(アルコールポテンシャル10.5%)で収穫した葡萄をダイレクトプレス。味わいに奥行きを与えるため、アルコール発酵が終了したタイミングでポテンシャル13.5度に完熟した葡萄の収穫を行い、ジュースを糖分の代わりに加えて12ヶ月の瓶内発酵と熟成。
やや濃い黄色。熟した黄プラムやアプリコット、りんごのコンポート、ドライパイナップルなど黄色の果実を持つ果実の香りに、僅かながら鉄分や海を想わせる香りが伺えます。ほんのりとした甘やかさが舌先を包み込み馴染みやすいアタックで、ピリピリと微細な泡が溌剌とした軽快感を与えながら、甘酸っぱいプラムやアプリコットなどの風味が弾むように膨らみます。開いていくとともに新鮮な果実味からりんごのコンポートなどへと充実感が増し、加えて仄かにナッツのような芳ばしさが深みや奥行きを、僅かに舌に残る塩味がメリハリやアクセントを与えます。黄色の果肉を持つ果実の豊かな風味と旨味感が絡み合う、軽快な辛口の仕上がりです。(インポーターさん資料から抜粋)