ル・マス・ダガリ
ラングドック地⽅の街ベジエから北へ 20 km ほど北上した緩やかな丘の中腹にネビアン村がある。その村の外れに「ル・マス・ダガリ」、リオネル・モレルのドメーヌがある。畑の総⾯積 24 ha、そのうちの 4 ha をリオネルが 100%管理する。南⻄に⾯した緩やかな傾斜をもって広がるブドウ畑は、galets roules(シャトー・ヌフ・デュ・パプの⼟壌と同じ)と呼ばれる⾓のとれた楕円形の⽯がごろごろと点在する。夏の暑く乾燥が著しい地中海の気候によりボリュームのある⼒強いワインを⽣み出す。
現オーナーであるリオネルの家系は昔からブドウ栽培農家を続けており、彼は4代⽬にあたる。彼の曾祖⽗にあたる初代オーナーの時代には⼀時期、ドメーヌとして⾃社ワインを造っていたそうだが、ワイン農協が村にできたことを期に、カーヴでの仕込みを⽌め、以降、彼の祖⽗、⽗親の世代はブドウ栽培農家⼀本で⽣計を⽴ててきた。リオネルがワインの世界に⼊ったのは 1998 年。最初は⽗親の下でブドウ作りを学び、2000 年に⽗親の勧めで紹介された、⽗の友⼈であり、また⾃然派ワインの⼤物でもあるディディエ・バラルの下で修⾏したことがきっかけで、彼は⾃然派ワインの世界没頭する。以降、ディディエ・バラルの紹介を受け、2001 年にはアルザスのジェラール・シュレール、2002 年にはローヌのティエリ・アルマン、2003 年にはロワールのシャトー・ド・スロンドと名だたる作り⼿たちを歩きまわった。2004 年に⽗親の畑から4 ha を譲り受け、ドメーヌを起ち上げるに⾄る。
現在、リオネルは⽗親の所有する 24 ha の畑の中から厳選した4 ha を 1 ⼈で管理している(⽗親はリオネルとは別に 20 ha の畑を、農協⽤のブドウ畑として社員と共に管理している)。彼の選んだ品種は、カリニャン、グルナッシュ、ムールヴェードル、シラーと全て⾚ワイン品種で、樹齢は 10〜15 年。彼の畑の約半分を占めるカリニャンに⾄っては 65 年の歳⽉が経っている。2004 年にドメーヌ「ル・マス・ダガリ」を起ち上げると同時に、50 年以上使⽤されていなかった曾祖⽗のカーヴを全⾯改装した。垂直圧搾機等、当時の道具で使えるものは修理して再利⽤し、できるだけ昔ながらのナチュラルなワインを再現できるよう努⼒している。
ヨ・ノ・プエド・マス(赤)
カリニャン50%、サンソー20%、グルナッシュ20%、シラー10%。収穫日は8月26日~9月7日(グルナッシュ開始、カリニャン終了)。収量はシラーが春の遅霜により30hL/ha、それ以外は50hL/haと豊作だった!「ヨノプエドマス」はオック語で「これ以上できない!」という意味で、当初VdFに格下された事を皮肉って付けた名前がワイン名として定着した!SO2はマセラシオン中に20mg/L(カリニャンだけ30㎎/L)添加。軽くフィルター有り。
色合いは透明感のある深いルビー色。フランボワーズ、ダークチェリー、シャクヤク、オレンジピールの香り。ワインはピュアかつフレーバーが華やかで、みずみずしくスレンダーな果実味に滋味深い ミネラルと繊細な酸、タンニンがきれいに溶け込む!(インポーターさん資料から抜粋)