オキシモア
オキシモアはギルエムとレミの若手生産者の二人によって2022年にジュラ地方の中央にあたるエリア、ドンブランで立ち上げられたドメーヌです。
このエリアはジュラの象徴的ワインのひとつであるシャトー・シャロンの産地として世界的に知られおり、二人は2023年末までの2年半を、ドンブランにドメーヌを構えるフランソワ・ルーセ・マルタン(FRM)の元で修行していました。
5年ほどソムリエとして活動していたギルエムと歴史の教師であったレミの、二人の出会いは、レミがギルエムの姉妹とパートナーの関係であったことでした。家族絡みで時間を共に過ごしながら徐々にワイン造りの道に興味を抱いた二人は、同じ生産者の元で働き始め、ワイン造りに関しても共通した価値を見出せたことでドメーヌの立ち上げに至ったのです。
2022年はネゴスワインのみ、2023年に畑を少し取得してドメーヌワインも造れるようになり、2024年には約2.5haの畑を持ち着々とドメーヌワインの生産を拡大しています。二人のワインにはどこかFRMに似ている綺麗な面が伺えますが、醸造期間中しっかりとワインの隅々までケアをしていると同時に、亜硫酸を添加せずにテロワールの特徴をそのまま引き出そうする生産者に共通する自然的な味わいも伺えます。
ジュラの自然派ワイン産地としてポピュラーなアルボワ周辺に見受けられる、典型的な力強いテロワールとは異なり、ジュラ中央から南部にかけてはより繊細なワインができやすい傾向にありますが、彼らのワインにもその飲み心地の良さを豊富に感じられます。
ヴォヤージュ・インモビル(白)
ヴィオニエ。ボージョレ地方のDomaine Oedipodaの葡萄を使用。全房と破砕した葡萄を半々の割合で13日間マセラシオン。ステンレスタンクで8ヶ月間の発酵と熟成。
黄金色。熟したアプリコットや黄桃、金柑、かぐわしい金木犀、紅茶、ビターオレンジなどのニュアンスが感じられます。香りの印象から華やかで充実感のあるイメージを抱きますが、軽やかで瑞々しい飲み心地に驚きを覚えます。緻密な果実味と甘やかな風味が大きく膨らみ、口中に留まる中で生姜や陳皮、清々しい白胡椒などのスパイスが抑揚をつけ、紅茶やビターオレンジなどの風味やタンニンが加わり、旨みや深み、奥行きのある複雑な様子が長く続きます。(インポーターさん資料から抜粋)