ドメーヌ・デ・キャヴァロド
2009年6月 フランス東部のワイン産地ジュラに向かうべく、玄関口の小さな街ドールからアルボワ方面へ。ディジョンから南東80km、ジュラ地方北部Liesle(リエル)にドメーヌを構えるエティエンヌ・ティボー。
「ワイン造りは自分の最も自然な姿」と話す彼は、ロングのドレッドヘアーがチャームポイントで、大好きなレゲエの影響で仲間とバンドを組みドラムを担当するほどの音楽好きでもあります。アル ボワから北東50kmのブザンソンで生まれたエティエンヌは、ワイン好きが講じてワイン道に入門。ヴィニュロン家系でなかったため自分一人でスタートを切り、アルボワのドメーヌで働いたあと、ボーヌで醸造学を学び、シャンボール・ミュジニーのロブロー・マルシャンで経験を積みました。その後自然派生産者との交流を重ね、2007年に自らのドメーヌを立ち上げました。現在、所有畑1haと借り畑4haの合計5haでビオロジック農法を行い、ハーブを煎じたものを畑に散布、カーヴ内での作業はムーンカレンダーに従って行うなどビオディナミの要素も取り入れています。
この地方には「ferme (農場)」が多く点在し、「熟成」文化が根付くこの土地では穀物畑やブドウ畑の他、牛を飼いならし名物チーズ「コンテ」作りを行うfermeも少なくありません。彼はその一画を借りてブドウ造りを行ない、将来は8割を所有畑にしたいと意欲を見せます。
ドメーヌ名「キャヴァロド」は、彼が所有するコート・デュ・ジュラ、ムシャールのリューデイ名から名付けました。アペラシオンはアルボワとコート・デュ・ジュラの2つ、そのほかヴァンドペイ・フランシュコンテのワインも造っています。
アルボワは鉱物成分が豊富で充分な保水能力があり、キンメリジャンの石灰質のミネラルが強く表現されるのが特徴。樹齢は15 ~ 115年で、古樹が植わる畑では多品種の混植も見られ、畑にはミツバチやてんとう虫が元気に成育しています。
「ワインは食べ物だから、消化の良いものでなければいけない」というエティエンヌは、「出来ることならSO2無添加で醸造したい、そしてその為には自分の技術を更に磨いて行かなければならない」と熱く語ってくれました。あのピエール・オヴェルノワも「若手ならエティエンヌ・ティボー。ワインもいいし人柄もいい。」と評価するキャヴァロドは、小さいドメーヌだからこそ出来る自然に習ったテロワールを生かすワイン造りの今後に益々期待が膨らみます。
メアンドル(白)
シャルドネ100%。区画がLa Loue村に流れる蛇行する川のほとりにあること、発酵に時間を要したことから蛇行という意味のキュヴェ名を冠しました。ルマシュールに使用するシャルドネをフードルで発酵・熟成しサンスフルで仕上げました。
淡い黄金色、カリンジャムや洋梨、パッションフルーツ、木材の香り、厚みのあるアタックで口中に香りが拡がり、カリンジャムの甘味や果実味、酸味が溶け込んだ逸品です。
アペラシオンは取れておらず、ヴァン ド フランスになっております。その為、ドメーヌ・デ・キャヴァロドでなく、レ・キャヴァロドとなります。(インポーターさん資料から抜粋)