ドメーヌ・ド・ペリリエール
南仏、アヴィニョン南西のエステザルグ村の協同組合は、10名の栽培農家から成る。各農家によりビオロジックか慣行農法でブドウを栽培してきたが、2021VTからは協同組合の全てのワインがビオロジック認証を取得する予定だ。瓶詰め時の亜硫酸添加のみで、この規模でのワイナリーでは珍しくフィルターをしていないワインも多い。以前の醸造長だったジャン・フランソワ・ニック(現フラール・ルージュ)がこの規模での、この醸造法を確立した。1980年、90年代のヴァン・ナチュールの黎明期に、多くの人の心をつかみ、現在でもフランス全土で多くの人に親しまれている。ジャン・フランソワの後任ドゥニ・ドゥシャンも力量に恵まれ、総栽培面積569ha、平均年産160万本という量を、毎年安定して生産している。
それどころか、全くの日常的な価格にもかかわらず目覚ましく純度の高い味わいは、毎年磨きがかかっている。各栽培農家は、ドゥニに醸造を委託し、ドメーヌ・ド・ラ・モンタニェット、ドメーヌ・ド・ラ・ペリリエールなど、それぞれドメーヌを名乗っている。
一方、プレン・シュッドとキュヴェ・デ・ガレは、複数の生産者のブドウをブレンドして造られるスタンダードなワイン。ドメーヌ・ド・ペリリエールの所有区画はローヌ河由来の小石と砂を多く含む粘土質土壌。7haの畑の多くは東向きで、他メンバーの畑よりブドウがゆっくりと成熟し、通常は収穫が10~15日遅くなる。3週間のソフトで長いマセレーションを行う醸造法はクラシック。若いうちから滑らかで甘美なタンニンがあり、手頃な価格帯から予想しにくい優美さを持つ。
コスティエール・ド・ニーム ルージュ
シラー70%、グルナッシュ30%。東向きという条件から、比較的ゆっくり成長し10~15日程エステザルグよりも収穫が遅い。シラーの骨格とスパイシーな香りをグルナッシュの酸が支える。若いうちからなめらかで甘美なタンニンがあり、保存したての数年はそのままの状態を楽しめる。(インポーターさん資料から抜粋)