ドメーヌ・デュ・プティ・コトー
トゥールからロワール川に沿って東へ4kmほど向かったヴヴレー村の丘の中腹に、ジル・フェレイが経営する総面積180haのワイナリー「シャトー・モンコントゥール」がある。「ドメーヌ・デュ・プティ・コトー」は、その内の28ha、以前はルメール・フルニエの所有であったブドウ畑をそのまま引継ぎ、ビオロジック栽培・醸造で完全管理された100%モンコントゥールグループのドメーヌである。畑は標高300mほどのヴヴレーの丘の北と南西に傾斜しながら一面にシュナンブラン品種のブドウ畑が広がる。気候は穏やかで夏は暖かく、秋から冬春にかけてはロワール川と地上の温暖差で朝夕はしばしば深い霧に覆われ、その霧がブドウの貴腐化などの環境条件に影響を与える。ロワール川沿って石灰岩からなる岸壁に掘られた天然のカーヴ(洞窟)がいくつも存在する。
現オーナーのジル・フェレイは、奇特な経歴の持ち主で、1957年に大学を卒業してから14年間はパリの小学校の先生として働き、1971年にもう一度学校を通い直して、今度はパリの病院で手術の執切医として活躍する。1994年、齢60歳を迎えたのを機に退職し、出身地であるヴヴレーに戻り、ちょうどその頃売りに出されていたシャトー「モンコントゥール」を畑ごと買い、総面積120haのワイナリーオーナーとなる。ワイン造りは全くの初心者だったジルは、1995年、アンボワーズにあるワイン学校に通い、同時に、著名なワインコンサルタントやワイナリーで責任者経験のある人物の招聘、補充などを繰り返しながら、足りない経験を補うべく努力と投資を徹底し、徐々にシャトーの名声を上げていく。2005年、売りに出たルメール・フルニエの畑を買い、シャトー・モンコントゥールのビオ部門として「ドメーヌ・プティ・コトー」を新しく立ち上げる。
現在28haあるドメーヌ・プティ・コトーは、75歳になるオーナーのジル・フェレイと息子のクリスチャン、そして13人の従業員で28haの畑を管理している。所有するブドウ品種は100%シュナンブランで、樹齢は若いもので6~7年、古樹になると100年に及ぶ。菜園が趣味であるジルは、プライベートでは有機なものが大好きで、とりわけビオの畑には特別関心が強く、今でもプティ・コトーの畑だけ現役で働いている。(シャトー・モンコントゥールは息子のクリスチャンに任せている。)なお、スパークリングのヴヴレー・メトッド・トラディショネルは、シャンパーニュの著名な醸造コンサルタントであるドミニク・ルブッフ氏がコンサルタントを担当し、毎年、質の高い安定したワインをつくり出す。
ヴーヴレ メトッド・トラディショナル キュヴェ・レ・テュフィエール ブリュット
シュナン・ブラン。収穫日は9月23日、24日とブドウが晩熟だった!収量は霜とミルデューの被害により20hL/haと大幅減収だった!2021年は涼しい年で、収量の少ない分フェノールがしっかりと熟しキレのあるシャープな酸が残った!ドザージュ5g/Lと前年よりもさらに1g/L減らした!畑はヴヴレーの銘醸台地のひとつChemin balnc(シュマン・ブラン)に位置し、以前はドメーヌ「ルメール・フルニエ」が所有していた!ワイン名はヴヴレー特有の堆積岩石灰土壌(Tuffiére)から取った!
色合いは透明感のある淡い麦わら色。リンゴ、青いパイナップル、白い花、マドレーヌケーキの香り。ワインはタイトで塩気の効いたキレのある旨味があり、凛としたシャープな酸とチョーキーなミ ネラルを上品に洗練された泡が優しく包み込む!(インポーターさん資料から抜粋)