コント・ユーグ・ド・ラ・ブルドネ
Comte Hugues de la Bourdonnaye コント・ユーグ・ド・ラ・ブルドネ
少し長い名前ですが、創立者であり、現当主の名前です。「コント」はフランス語で伯爵を表します。ブルドネ家はブルターニュ地方の貴族の家系で、ユーグの父はブルターニュに程近いロワールのシャトー・ド・ラ・ヴァレンヌを所有し、できる限り自然な製法でミュスカデを造っていました。(シャトー・ド・ラ・ヴァレンヌは歴史的建造物に指定されていますが、ブルドネ家は残念ながら、数年前にシャトーを手放されたそうです。) ユーグは16歳の時に、母方の家族が畑を所有するシャンパーニュの地に移り、それまで大手ネゴシアンの親戚に任せていたブドウ畑を引き継ぎ、また少しずつ畑を買い足しました。そして1982年に4haの畑(一部契約畑)と近隣の20軒ほどの契約農家からの収穫でシャンパーニュ造りをはじめ、マイクロ・ネゴスを立ち上げました。(年間生産本数は2万~3万本)
当初から、可能な限り亜硫酸を使わない、使わざるを得ない収穫年も極少量に抑える製法と、ドザージュをしないノン・ドゼの製法(シャンパーニュ地方では門出のリキュールに亜硫酸を加える場合があり、それを避けるため。)にこだわっています。
82年当時は、ノン・ドゼや亜硫酸を極力添加しない造りのシャンパーニュは異色の存在でしたが、パリのレストランの間で地道に評判となり、今ではポール・ベールやラシーヌといった自然派ワインの楽しめる人気ビストロをはじめ、予約困難とされる3つ星レストランのアストランスやインター・コンチネンタル パリのような5つ星ホテルでもオンリストされています。
シンプルで控えめなラベルには、13世紀の文献にすでに記載があったというブルドネ家の、十字軍士に由来する巡礼杖の紋章と侯爵の王冠があしらわれています。
ブラン・ド・ブラン ブリュット ナチュール
シュイィ村とモントゥロン村の自社畑のシャルドネを使用。2015年ベースで2012年、2014年(各10%)のリザーヴワインで構成。約7年熟成。ドザージュなし。
黄みがかった黄金色。グラスの表面にすっと広がるクリーミーな泡は非常に繊細で持続性があり、シャンパンストッパーで留めて保管して頂ければ数日間は充分にお楽しみ頂けます。りんごのコンポートや新鮮なりんご、温州みかんなどの和柑橘、ミラベルなどの果実が混ざり合う果実香に、鉱物的なニュアンス、アカシアの蜂蜜やナッツなどをコク深い印象を与える香りが加わります。柔らかく微細な泡が凝縮感とフレッシュ感のある果実の風味が絡み合う味わいに溌剌とした印象を、ノン・ドザージュ故の凛とした酸はシャープ感やキレの良さを感じさせながら、両者がバランスを整えふっくらと口中へと膨らみます。充実感のある果実味に熟成由来の深みや複雑性が一体となった味わいを口中に留め、ほど良いリッチ感と上品な印象が長く続きます。(インポーターさん資料から抜粋)