ルイ・ロデレール
設立以来、一族による家族経営を守り通すルイ・ロデレールは、伝統を守り、クオリティの高いシャンパーニュを造り続けています。
現在、ルイ・ロデレールは、約180haにも及ぶ自社畑を所有し、そこで必要なブドウの80%を賄う、シャンパーニュ随一の高い自給率を誇り、年間平均総生産量の60%が輸出用、またカーヴにはリザーヴワインを多く所有します。
リザーヴワインとは、シャンパーニュに混ぜるブレンド用ワインのこと。味わいに複雑さや深みを出すことができるリザーヴワインはいわばメゾンの“財産”です。
ルイ・ロデレールでは40もの異なるクリュからそれぞれ仕立てられた2~6年もののリザーヴワインを樽ごと所有し、専用のセラーに貯蔵しています。
また、ルイ・ロデレールでは大手メゾンのなかで長い期間の熟成を経て、ワインが出荷されます。スタンダード・キュヴェの「ブリュット・プルミエ」でさえ瓶詰め後4年、 プレステージの「クリスタル」では瓶詰め後6年もの長期熟成がなされます。そこには飲み頃までじっくりとセラーで寝かせてあげたいというワインへの強い愛情が感じられます。
クリスタル
メゾンで最も有名なこのワインは1876年に、ロシア皇帝アレクサンドル2世の味覚を満たすために生まれました。ロデレールの愛好家であった皇帝は毎年、自分専用のメゾン最高キュヴェを造るように依頼してきたのです。このキュヴェの高貴さを強調するため、出来上がった素晴らしいシャンパーニュを平底のクリスタル・ガラスのボトルに詰めました。そして生まれた新しいワインは、その透明で輝いたボトル素材からクリスタルと名づけられました。
優良年にのみ造られるプレステージ・キュヴェ。シャルドネ40%、ピノ・ノワール60%のブレンド。ルイ・ロデレールのセラーにて6年熟成させ、デゴルマンジュで澱を取り除いた後更に8ヶ月安置しておく。
見事な調和と洗練さを誇るクリスタルは、見事な持続性を持ち、柔かく丸みのある口当たりにフルーティなアロマ。力強いミネラルを感じ、白い花と柑橘類のアクセントも加わります。クリスタルは、その新鮮さと特徴を一切損なうことなく20年以上保存可能なワインです。
2014年の情報です。
各季節の特徴が強く、3つにはっきりと分かれたヴィンテージ。乾燥した素晴らしい春に続き6月は猛暑となりましたが、夏は秋のように冷涼で雨が多く、9月は例年の8月のように暑くなり日照量が多く非常に乾燥していました。ヴィンテージの「鍵」は、土壌とヴィニュロンたちの仕事にあります。丘の中腹下部にあるブドウ畑の石灰質土壌の水はけが良く、夏場の過剰な水分を排出し、ブドウ樹の過剰な成長を制限するため、ブドウ栽培に非常に有益でした。また、環境に配慮した栽培を実践してい るため 、さらに成熟度が高く完璧なバランスの果実を追求することができました。
華やかさと煌びやかさを兼ね備えた鮮やかな金色。勢いのよい泡立ちに続いて繊細な泡が絶え間なく立ち上ります。非常にピュアで、濃厚な香り高いブーケ。凝縮した砂糖漬けの柑橘系の実の香りが、穀物と軽くグリルしたアーモンドの香りと繊細に混ざり合います。果実の素晴らしく濃厚な成熟感を、活き活きとした酸味を帯びたフレッシュ感がバランス良く引き立てています。フルーティーな味わいと滑らかな質感に、素晴らしくエレガントな柔らかい泡が完璧なまでに調和します。完熟したイエローフルーツの完璧さとピュアな味わいが、キレのある塩味のクリスタルらしい石灰質由来の緊張感のあるフレッシュさに溶け込みます。一部オーク大樽で行った熟成に由来するスパイス香と果実味を感じさせるしっかりした骨格により、密度の高く瑞々しい、凝縮感のあるミッド・パレットが長く残ります。余韻は、きめの細やかなベルベットのような質感を表しながら、段々と素晴らしくエレガントな塩味を感じる長い余韻に包まれます。(生産者さん資料から抜粋)