ラ・パルセル
ステファニーとジュリアンの2人は7月4日生まれの高校の同級生。高校卒業後ステファニーは山での仕事に興味を持ち、ジュリアンは数学、と別々の道を歩む。しかし2人ともがブドウ栽培に関心があったことから、数年間ブドウ栽培について修学・就業の後に、畑の管理を請け負う会社を設立した。
Vit‘Manuの社名通り、手作業での畑の管理を専門としており、現在もジュリアンは同社の代表として活 動を続けている。また彼は2004年には剪定技術者コンクールで金賞【セカトゥール・ドール】を受賞するなど、ブドウの剪定技術にも習熟している。
そして40歳を目前に彼らが長らく畑の管理を任されていたブドウ栽培家から0.4haの畑を譲り受け、シャンパーニュ・ラ・パルセルとして彼らのシャンパーニュ造りがスタート。大小を問わず、バイオロジック栽培を手掛けるシャンパーニュの造り手たちと、20年近く見識と技術を深めてきた彼らのワインにはバルズィー・シュル・マルヌの、シャンパーニュ地方では稀にみる急斜面の畑のせいかやや武骨な印象があるものの、初VTのリリース時から熟練生産者の雰囲気が漂っていた。
バイオダイナミック農法との出会いはワイナリーを立ち上げる少し前の2009年のこと。その後ピエール・マッソンの薫陶を受け、所有するすべての畑でバイオダイナミック農法を実践している。山や植物にもともと関心の強かったステファニーは、その考えに深く共感し、調合剤につかわれるハーブ類も可能な限り自身の足で集めに行っている。彼らのワイナリーのシンボルにもなっている、ヤギ達の糞も堆肥として利用するなど、自分たちのいる環境の中で完結したシャンパーニュ造りを目指す。
初年度の2012年からバイオダイナミック農法で畑を管理し、2015 年にデメテールを取得。最初に取得した、バルズィー・シュル・マルヌ村の畑は0.4haの小さな区画(La Parcelle)でピノ・ムニエ主体の急斜面(最大斜度40度)、多くの木が抜けていたため、ピノ・ムニエ、シャルドネを中心に、ごくわずかのピノ・グリの若木を植えている。彼らが畑を取得してからの10年間は、度重なる熱波により若木は当初から生育が非常に困難で、根が深く張るまで辛抱強く世話をする必要がある。 2016年にはコニジ村に0.3haのピノ・ムニエの畑を、2021年には0.2haのシャルドネの区画をシエリー村に購入し、現在(2024年)1haに満たない畑からシャンパーニュを生産している。
彼らがコニジ村に構える住所兼醸造所の建設は17世紀にまでさかのぼり、こぢんまりとした、しかし彼らの畑からの収穫量には十分な大きさである。石造りで一部地下セラーとなっており、3段まで積み重ねられたバリックが並んでいる。ブドウ畑での仕事と同じように、手作業でのアプローチにこだわり、動瓶(ルミュアージュ)もマニュアル。プレスやデゴルジュマンを行う時には、近隣のまたは、Vit‘Manuでの仕事を通して知り合った造り手たちに設備を借りている。2013,2014VTの彼らのシャンパーニュはマロラクティック醗酵をしていないが、2015VT以降はすべてのキュヴェでマロラクティック醗酵が行われている。
エクストラ・ブリュット・ゼロ・ドゼ ラ・カペラ
品種:ピノ・ムニエ主体、シャルドネ
植樹:1983年
位置:62~180m、南、南西向き、急勾配、バルズィ・シュル・マルヌ村の畑
土壌:粘土石灰質
木製樽で醗酵
木製樽で8~11ヵ月間熟成
カペラは星の名前であるとともに、ラテン語では子ヤギを意味する。彼らは多くのヤギを飼っており、ラ・パルセルのシンボルにもなっている。80cmの石灰質土壌の上に、10~20cmの薄い表土。40aほどの小さな畑の高低差は120m近くあり、傾斜は高い。
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