ジャン・フォワヤール
マコンからリヨンへ南下する途中、右手に大小起伏のある山々の連なる光景が一面に広がる。ボジョレーの街ベルヴィルから西へ6kmほど緩やかに登りきったところに、クリュ・ボジョレーのひとつであるモルゴンの産地ヴィリエ・モルゴン村がある。その村の中心地から少し外れたところにジャン・フォイヤールのドメーヌがある。
畑の総面積は16ha 。そのうちの1/3はクリュ・ボジョレーの畑で、モルゴンの中でもとりわけ評価の高い区画である「コート・ド・ピィ( Cote de Py )」とその近辺に持つ。その他の畑もちょうどモルゴンとボジョレー・ヴィラージュを挟む境界付近に点在し、クリュ・ ボジョレー、ボジョレー共にテロワール的には非常に恵まれた環境下でブドウを栽培している。気候はコンチネンタルで、夏はたいへん暑く冬はたいへん寒い。東西南 北に広がる丘陵地帯によって、冷たい風や多量の雨からブドウ畑が守られている。
現オーナーであるジャン・フォワヤールは、以前はワインの瓶詰め会社で働いていた。当時、仕事で瓶詰め設備のない小さなワイナリーをまわる機会の多かった彼は、マルセル・ラピエール、ギイ・ブルトン、イヴォン・メトラ等、現在活躍する自然派ワインの生産者と深く知り合い、次第に彼らのワインづくりに興味を抱くようになる。特にマルセル・ラピエールに影響を受けたという彼は、ジュール・ショーヴェの本を片手に、マ ルセルのカーヴに足繁く通いながら独学でワインの醸造を勉強した。 1981年、彼の父が畑仕事を辞めたのをきっかけに、畑を譲り受け本格的にワインづくりをスタートさせる 。 ジャンの艶っぽく、エレガントなガメイは、ボジョレーのヴァンナチュールを代表するだけではなく、AOC、ヴァンナチュール、品種の枠を超え、現在世界各国で高く評価されている。
現在、 ジャン・フォワヤールは16haの畑を4人で管理している。ブドウの品種は、ガメイのみで、樹齢は21~86年。畑は硫黄とボルドー液散布のみで、100%ビオロジック。とにかくブドウの質にこだわり、収穫時の選果は粒レベルで傷んだブドウは一切入れない。低温でのマセラシオンで、じっくり時間をかけた仕込みから出来上がるワインはまさに上品の一言。彼のつくり出す果実味豊かでエレガントなワインは、 ヴァンナチュールワインの愛好家以外の人たちからも評価が高く、ワインガイド「ル・クラスマン」を始めさまざまなガイドで取り上げられている。
モルゴン コート・デュ・ピィ
2022年の情報です。
ガメイ。収穫日は9月2日~9日とブドウが早熟だった!収量は日照りだったにもかかわらず45hL/haと十分な量が取れた!ジャンの顔とも言うべくドメーヌを代表するワイン!熟成はフードルと樽以外に、器のジャーを10%使用!SO2は澱引きの際に20mg/L添加。ノンフィルター!
色合いは透明感のあるガーネット色。ミュール、ダークチェリー、プラリネ、鉱石の香り。ワインは芳醇かつふくよかでボリュームがあり、コクのある果実味に溶け込む重心の低い酸、滋味深く鉱物的なミネラル、繊細なタンニンの収斂味がタイトな骨格を形成する!
2021年の情報です。
ガメイ。収穫日は9月22日~27日とブドウが晩熟だった!収量はミルデューの被害により20hL/haと減収だった!ジャンの顔とも言うべくドメーヌを代表するワイン!熟成は樽以外に、器のジャーを30%使用!SO2は澱引きの際に20mg/L添加。ノンフィルター!
色合いは少し濁りのあるガーネット。野イチゴ、バラ、ラディッシュ、プラリネの香り。ワインは滑らかかつジューシーで、コクのある艶やかな果実味に溶け込むキュートな酸、凝縮したミネラル、繊細なタンニンがボディーに深みと骨格を与える!(インポーターさん資料から抜粋)