ペー(赤) 2022 750ml/ドメーヌ・ラ・ボエム

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ドメーヌ・ラ・ボエム


フランス中南部、平野の真ん中に盛り上がったマシフ・サントラル(中央山塊)と呼ばれる一帯。クレルモン・フェランを東に40kmほど向かった緩やかな丘陵地が続くところにドメーヌ・ラ・ボエムがある。火山群と火山によってできた独特の痩せた土壌はブドウ栽培に適してはいるが、雨量が少なく、暑い夏と寒い冬と気温の差が激しい内陸性気候の影響をまともに受ける気候条件を加味するとやはりブドウにとって厳しい土地には変わりがない。オーヴェルニュとは「田舎」を指すフランス語で、19世紀までおよそ外部の人間が足を踏み入れることがなかったといわれるほどだ。ヴォルヴィックやヴィッテルなどのミネラルウォーターの湧水地としても有名。カンタル等AOCチーズも数多い。

かつてのパトリック・ブージュは、ワインの世界はアマチュアで、休日にワイン・ショップや極たまにワイナリーの訪問をするくらいの関心しかなく、自らワインを作ることなど考えも及ばなかったそうだ。その彼が人生を大きく方向転換するきっかけとなったのが、たまたまパトリックの当時付き合っていた彼女に紹介されたピエール・ボージェとの出会いで、以降、ピエール・ボージェのガイドの下、自然派ワインの世界にどっぷり足を埋めることとなる。普段はIBM でコンピューター技師の仕事を持つ彼は、一方で、自ら20アールの畑を借り、片手間だが週末と休日を利用して自分のワイン作りを開始した。分からないことは、常にピエール・ボージェからアドバイスをもらいながら、6年間は経験を積みつつ、表向きにはなりを潜めていた。それが2002年までの話。2003年に彼はワイナリーとして独立することを決意した後は、IBM でバイオの研究システムをつくる優秀なプログラマーだった地位を捨て、午前中だけ仕事をする契約社員に格下げするよう願いを出し、以降、1.5 haの畑を買い、教会の敷地内にある昔のカーヴを借りて2004年に正式にドメーヌ・ラ・ボエムをスタートさせる。

現在はオーナーであるパトリック・ブージュが1人で1.5haの畑を管理している。彼の所有する品種は、赤のガメイ・ド・オーヴェルニュの1品種のみで、樹齢平均は60~100年である。ナチュラルな赤ワインを仕上げることももちろんだが、当時から彼は、赤を作るのと同じくらいペティアンを作ることに興味があり、修業時代は「納得のいくペティアンナチュレルを作るまで、独立はしない!」と5年間は試行錯誤を繰り返していたという。畑もビオロジックの農法こだわり、除草剤、殺虫剤を一切撒かない。ブドウの収穫量も、毎年シャプタリゼーションの必要のない糖度の乗ったブドウを作るために、30hL平均に収める。(力みすぎたのか!?2005 年はブドウを落としすぎて収穫量が17hL!)


ペー(赤)


本邦初リリースとなるオーヴェルニュのピノノワール P(ぺー)!フランスの各地方の厳選されたブドウを使いネゴスのワインを仕込むパトリックだが、地元オーヴェルニュの買いブドウは常に探し続けていた。そこに偶然、親の持つ 20ha の畑を継いだボエムワインのファンの若手ブドウ栽培者 2 人から「ぜひ自分たちのブドウでワインを仕込んでほしい!」とのプロポーズが舞い込んできた。畑は 2021 年にビオに転換したばかりだが、母岩がバザルト(玄武岩)で地表が石灰質という魅力的な土壌に加え、小高い丘の北向きの傾斜地にあり、栽培者の熱意と畑の可能性を感じたパトリックは二つ返事で引き受けた。ちなみに、畑のある小高い丘は、かのローマ軍率いるカエサルがガリア軍と戦闘を行ない数少ない敗北を帰したゲルゴウィアの戦いの舞台であり、エチケットのデザインはその戦いのモニュメントと丘がシンプルに描かれている。2022 年は太陽に恵まれたブドウが早熟の年で、パトリック曰く、思っていた以上にブドウの完熟が早かったとのこと。初めて仕込むブドウなので、ブドウの特徴を見極めるために醸造はシンプルにステンレスタンクで仕込んだ。

出来上がったワインは、果実味がジューシーでエレガント!アルコール度数 13.5%とは思えないほどチャーミングな味わいに仕上がっている!テロワールから来る重心の低い酸とタイトな骨格もあり、ブラインドだとブルゴーニュのニュイのワインを彷彿させる!今飲んでも十分に美味しいが、ポテンシャルがかなり高いので、あともう少し瓶熟させてタンニンがこなれた頃に飲んでも面白そうな…そんな魅力のつまったワインだ!

ピノ・ノワール。収穫日は9月15日。収量は45 hL/ha。ワインのコンセプトは、品質の保証されたピュアなブドウでつくるラ・ボエムのジェネリックワイン!買いブドウはオーヴェルニュのビオブドウ栽培者ドメーヌ・ジャルゴヴィアから!ワイン名はピノノワールの頭文字を取って名付けた!エチケットのデザインはピノノワールの畑のある丘、ガリア戦記の中の有名なゲルゴヴィアの戦いの舞台と なった丘とその記念碑が描かれている!SO2 無添加!ノンフィルター!

色合いは少し濁りのある深いルビー色。フランボワーズ、クランベリー、シャクヤク、バラの香り。ワインは艶やかかつジューシーな果実味に躍動感があり、キュートな酸、ほんのりビターなミネラル、キメの細かいタンニンの収斂味が余韻を引き締める!(インポーターさん資料から抜粋)


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