ラ・フォンチュード
パリで環境アドバイザーをしていたFrancoi Aubry フランソワ オーブリーは、年老いた両親が余生をのんびりと過ごすことのできる土地を探し続け、ようやく2003年に格好の場所を見つけて移住しました。
ラングドックの中心に位置するサラグーの谷にある、放棄された森と30haに及ぶ牧草地、そして3.5haの小さなブドウ畑も付いた土地です。自分たちの仕事は環境と祖先の遺産、そして動植物たちによって成り立っていると考えるオーブリーは、これ以上はないほど自然に恵まれたこの土地が有する多様性を余すことなく発揮できるよう、遺産を守るように森と牧草地の状態を再生させて来ました。
長年の薬剤投与によって荒れ果てたブドウ畑は、カリニャン、サンソー、アラモン、テレブラン、そしてグルナッシュ。どれも樹齢が古く収穫量が少ない固有種で、その効率の悪さのため抜かれる運命にあったブドウです。この畑をバイオダイナミクスで栽培、使う農薬は少量の銅と硫黄のみで、他はハーヴと調剤を散布すること10年、ようやく畑の土は柔らかくなり沢山の虫や草花が畑に戻って来ました。
オーブリーは、牧草地に羊を放牧しています。羊たちは豪雨、猛暑と厳寒期を除き、基本的に年間を通して外で育てられています。従って、出産も外で行われ冬から春にかけて子羊が元気に外を飛び回る姿を観ることもできるようです。
ワイン造りにおける重要な仕事の大半は畑にあると考えており、完熟で摘みシンプルに醸造することを心がけています。
ピエール・ド・リュヌ(赤)
グルナッシュ。ルビー色。カシスやブラックベリーのコンフィチュールなど黒系果実の緻密な果実香に、フランボワーズソースなど引き締まった酸のある赤い果実の香り、木の皮やナツメグなどの香りが伺えます。冷涼感のあるミディアムタッチで、赤い果実の張りのある酸や風味、エキス感のしっかりとした黒系果実の芳醇な果実の風味が絡み合いながら広がります。口中に膨らみゆく中で、豊かな果実味に軽いフュメ香やブリオッシュ、ナツメグなどの風味がほどよく溶け込み、葡萄の果皮をかじった時のような微細なタンニンが感じられ、抑揚や奥行きを感じさせます。伸びやかな飲み心地で明るく凝縮感のあるフルーティーな果実味に深みが加わる仕上がりです。(インポーターさん資料から抜粋)